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キーボードの基礎知識

キーキャップのABSとPBTの違いは?

キーボードのキーキャップの素材として選ばれるABSとPBT。それぞれの違いとメリット・デメリットをまとめました。

公開日: 2024.10.31

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材質と耐久性の違い

キーボードのキーキャップの素材としてよく採用される、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)とPBT(ポリブチレンテレフタレート)はどちらもプラスチック素材ですが、違いがあります。

ABSは安価に製造ができますが耐久性が低く、PBTは耐熱性と耐摩耗性に優れていますが、製造コストが高く価格も高くなります。

ABSPBT
軽量で柔らかい
使い込むとテカリが出やすい
耐久性が高く、硬めで重量感がある
テカリが出にくい
色褪せがしにくい

そのため、一度買ったら長期間使うことが多いキーボードでは、耐久性の面で違いがあります。

打鍵感の違い

プラスチック素材としての違いは、打鍵感にも影響します。

ABSPBT
打鍵音がやや高音
キーを押したときに「パチパチ」という感触がある
打鍵音が「カタカタ」した低めの音
しっかりした打鍵感がある

ABSが軽い「パチパチ」といった音で、PBTが低めの「カタカタ」といった音と覚えておけば良いでしょう。

どちらが良いのか?

基本的には好みで選べばOK

素材としても耐久性では違いがありますが、キーボードとして使う分にはどちらの素材も十分な耐久性はあるため、まずは打鍵感や打鍵音などの好みで選ぶと良いでしょう。

「プラスチックの違いくらい・・・」と思いがちですが、実際に両者を使ってみるとかなり違いがあります。PBTキーキャップの「落ち着いてしっかりとした打鍵感」は、使ってみると結構クセになります。

一方で、「ABSのプラスチッキーな安っぽい音が好き」という方もいるので、ここは好みと言えます。

耐久性を求めるならPBTがベター

どちらも普通の使い方であれば十分な耐久性がありますが、毎日数万回入力するような業務用途や、特定のキーを何時間も連打するようなゲーミング用途では、PBTキーキャップを選ぶのがベター。

メカニカルキーボードでは、キーキャップだけを交換が可能なので壊れたら交換という対処もできますが、キーキャップの交換費用を出すのであれば、最初から高額なPBTキーキャップを採用したキーボードを選んだ方が、手間も含めてローコストです。