左右分離(セパレート)キーボードのメリット・デメリットと選び方
キーボードに拘りがある方が最後にたどり着く左右分離(セパレート)キーボード。愛好家も多くいる左右分離(セパレート)キーボードのメリット・デメリットと選び方をまとめました。
更新日: 2024.10.4公開日: 2022.10.13
左右分離(セパレート)キーボードとは?
名前の通り、キーボードが中央で左右に分割されているキーボードのことを「左右分離キーボード」もしくは「セパレート・キーボード」と呼びます。
フルサイズキーボードであれば、キーボードの幅は人間の内側くらいになりますが、それはテンキーまでを含めた幅。実際にほとんどの時間タイピングしている文字キーの部分は人間の肩幅のよりも狭くなります。
その分、タイピングをする際の姿勢や腕の向きが身体にとって不自然になり、それが痛みや疲れに繋がります。それならキーボードを左右に分離して、身体に負担のない姿勢にしようというのが左右分離(セパレート)キーボードの狙いです。
コンセプトとしてはエルゴノミクスキーボードに近いですが、より自由度が高いのが左右分離(セパレート)キーボードと言えます。
人間工学を用いたエルゴノミクス・キーボードのメリット・デメリット
人間工学を用いて人間の身体に最適化したエルゴノミックキーボード。そのメリット・デメリットをまとめました。
キーボードを左右分離(セパレート)させるメリット
デスクレイアウトの自由度と姿勢の最適化
キーボードを左右分離(セパレート)させることで得られるメリットは、キーボードの位置を自由に出来るという点でしょう。
キーボードを使う際、「不快なく負担が少ない」姿勢は、デスク・ディスプレイとの距離、デスク・チェアの高さ、マウスをどこに置くのかなど様々な要素で決まりますが、キーボードというメインインターフェイスを中心にレイアウトが決まります。
従来のキーボードは身体の中心をセンターポジションに合わせるとマウスが大きく右に出てしまう、キーボードの中心に合わせると、タイピング時にセンターポジションが左に寄るという問題がありました。
キーボードを左右分離させることで、製品に合わせるのではなく、ユーザーに合わせて姿勢を最適化することが出来ます。
肩と手首の疲労軽減
長時間タイピングをしていると、身体への負担も大きくなります。その際に痛みとして出てくるのが肩と手首。これは、タイピングをする姿勢が人間にとって自然ではないからです。
左右分離キーボードを使うことで、肩の前にキーが来ることになり、身体に負担が少なくなるだけでなく、センターが開くことでノートPCのようにマウスやトラックパッドを真ん中に置くことも可能になります。
そうすることで、マウスを操作する際に肩の動きを軽減させることが可能です。
持ち運びがしやすくなる
従来のキーボードは横幅が広いため、出先に持ち運ぶとなるとバッグのサイズを選ぶのが難点でした。
しかし、左右分離(セパレート)キーボードは分割することで幅を狭くして収納することが可能になるため、今まで携帯を諦めていた幅の広いバッグでも、本格的なキーボードを持ち運びしやすくなります。
身体にあったレイアウト
左右分離キーボードでは、左右分離することによって変わる腕の動きや手首の角度に合わせた専用レイアウトを採用することが多く、左右分離に最適化することで身体にあったレイアウトでタイピングが出来ます。
左右分離レイアウトには「Alice配列」などの専用配列があります。
キーボードを左右分離(セパレート)することで生じるデメリット
キーボードを左右で分離させると、当然ですが左右のキーを繋げるためのケーブルが必要になります。その分デスクはややゴチャゴチャとしてしまいます。
また、左右分離キーボードはキーボード全体から見れば「希少種」なキーボードのため、選択肢が少ないというのも大きなデメリット。好きなスイッチがない、好きなレイアウトがないというのは、キー入力をする上では障害になる場合もあります。
左右分離(セパレート)キーボードを選ぶ際のポイント
左右分離(セパレート)キーボードを選ぶ際は、
- 接続方法
- レイアウト
- スイッチ
の3点に注目して選びましょう。
接続方法の選び方
左右分離(セパレート)キーボードの接続方法はほとんどはUSB有線式になりますが、現在のPC環境が有線で取り回しが出来るかどうかをチェックしましょう。
また、左右に分割しているパーツ同士がどうやって接続するかも意外と重要です。左右のパーツが有線で繋がっている場合、左右に広げる幅に限界があるためワイヤレス分離型のタイプの方がレイアウトの自由度が高くなります。
キーレイアウト
左右分離(セパレート)キーボードのキーレイアウトは英字レイアウトが多く、日本語レイアウトに慣れていると最初はミスタイプが頻発します。慣れの問題はありますが、仕事などで使う場合は自宅で使って慣れてから切り替えるなど工夫をしましょう。
また、連結した際のキーボードサイズがコンパクトサイズのモデルが多いため、レイアウトがやや特殊なケースもあるため、自分にとって使いにくいレイアウトでないかもしっかりチェックしましょう。
キースイッチ
キースイッチについては、キータッチの好みも大事ですが、耐久性という点を重視しましょう。左右分離(セパレート)キーボードはどこかのキーが壊れるとそのまま買い替えということになりやすいので、Cherry MXスイッチなど信頼できるスイッチを採用しているキーボードを選びましょう。
キーボードの自作にチャレンジするのもあり
左右分離(セパレート)キーボードに興味があるということはキーボードに拘りのある方ではないでしょうか。
もし自分好みのキーボードを探しているのであれば、自作キーボードというのも一つの選択肢です。自作キーボードであれば、スイッチやキーキャップから、レイアウトまで自由自在にキーボードを製作することができる出来ます。